南ア・ランド債って本当にお得なの?

ある証券会社のサイトを見ていたら、南ア・ランド建ての外国債券が売られていました。

ちゃんと商品を理解して購入していれば全く問題ないのですが、高金利にのみ目が行っていたり、為替手数料について理解せずに購入してしまう方も多い様なので、簡単に記しておこうと思います。
(無論このブログを読んでいる方は、理解しているとは思いますが・・・)

かく言うybの母親も、この証券会社からではありませんが、為替手数料について全く理解せず(というか対面販売の営業マンから十分な説明を受けなかったようです)購入してしまっていました。

さてこの南ア・ランド債の条件ですが、

通貨:南ア・ランド
期間:2年
利率:6.60%(税引前)
為替手数料:購入時20銭、利払い・償還時30銭

となっています。

この債券、税引前6.60%と全世界的に金利が低下している状況では魅力的に感じますね。
では本当に魅力的でしょうか?


※以下のシミュレーションでは利金と償還金を円で受け取ると仮定して行っています。但し、この証券会社では利金と償還金は南ア・ランドで受け取る事を選択可能です。

現在の南ア・ランド/円相場が約11円というところがポイントですね。
米ドル/円相場(約100円)などに比べて分母が小さいので、為替手数料としては相当高いものになってきています。
詳しく見ていきましょう。

購入時の為替手数料が20銭なので
0.20÷11.00×100=1.82%
の手数料が購入時にかかります。

また、利金を円貨で受け取る際と償還時の手数料は30銭なので、仮に為替レートが変わらなかったとすると、
0.30÷11.00×100=2.73%
の手数料がかかってきます。

合計すると、為替手数料で
1.82%+2.73%=4.55%
がかかってくることになります。

どうでしょう?かなり高額な手数料を取られる商品であることがわかりますね。

この債券利率が税引き前で6.60%なので、税引き後は
6.60%×0.8=5.28%
ですから、比較するとどうでしょう?それほど魅力的な商品には映らなくなってきませんか?
しかも、ボラティリティの高い南ア・ランドですから。

為替レートが変動しなかったと仮定した時、コストを考慮した場合、実質的な年利は2.8%強になります。

もちろん為替が対南ア・ランドで円安に振れればより大きなリターンが期待できますが、為替自体どうなるかは良くわかりません。

でも、この金融危機の影響で各国が利下げを行ってきています。日本はもう殆ど金利を下げる余地がないのに対して、南アフリカはまだ利下げの余地があります。
南アが利下げした場合は、金利差の魅力が低下し、円高に進む可能性があります。

さらに、物価が上昇している南アに対して、日本は物価は横ばいか下落傾向にあります。
購買力平価説では一般的に物価が上昇している国の通貨は安くなると言われています。

これらと信用リスクの大きさ等を考えると、私の立場からは南ア・ランド債の購入はやめておいたほうがいい投資行動と言うことになります。

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[2009/04/17 19:06] 資産運用コメント(0)トラックバック(0)URLTOP▲

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Author:yb
44歳既婚・子1の個人投資家。共働き。インデックス運用を中心とした”受身な”投資でファイナンシャルインディペンデンス、早期リタイヤを目論んでいます。
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ハーバード大留学するも、英語があまり上達せず焦っています・・・。

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・メディア掲載履歴
「日経マネー 2014年7月号」(「1億円さん」に聞く 私はこうしてお金を殖やした) (2014/5)
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「日経マネー 2011年4月号」(幸せなお金持ちの習慣) (2011/2)
「内藤忍 お金の話をしませんか?」(日経マネームック)(2010/9)
「日本経済新聞 2010年2月15日付」(27面家計欄)(2010/2)
「日経マネー2009年10月号」(内藤忍さんコラム)(2009/8)
「しぶとい分散投資術」田村正之著(2009/2)
「日経ヴェリタス第43号(2009年1月4日発行)」(54面スマートライフ)(2009/1)
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「日経マネー 2008年4月号」(サラリーマン 資産倍増計画) (2008/2)
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