ワークライフバランスセミナー

先週の木曜日、社員研修で最近メディアへの露出の多い(株)ワーク・ライフバランスの小室淑恵さんの講演を聞いた。

講演内容は社名のとおり、「ワークライフバランスはなぜ必要か?」という物。

講演を聞く前の予想は「被雇用者のQOLの向上のためにワークライフバランスは必要」的なおはなしをされるのかと思っていたが、もちろんそういった話も含まれているものの、もう少し違った視点で「会社が継続可能な状態を保つためにワークライフバランスは必要」という内容であった。

以下簡単なまとめ。


日本はワークライフバランスについて、調査24か国中最低の満足度、すなわち仕事ばかりの生活を送っているにもかかわらず、日本の労働生産性は調査したOECD加盟30カ国中20位で、時間はかけているが生み出す付加価値は低い国だそう。
日本は「あの人、会社には長い時間いるけど、仕事できないのよね~」という最も仕事を頼みたくない存在。

「日本はこの40年間で顧客が求めるものが変化したにもかかわらず、仕事のやり方は変えてこなかった。」のも原因のひとつと分析。
つまり、量や納期を競うビジネスから、顧客がユニークさやアイデアなどを求めてきているにもかかわらず、現状では、長時間労働故にインプットできる環境にないので、結局昨日と同じままの自分で出勤し、また同じ仕事を繰り返すだけになってしまうという悪循環に入ってしまっているからだということ。

WLBを重視し、自己研鑽の時間をしっかり取ることによって、インプットを得、それを仕事に反映していくことが必要とのこと。

少子高齢化に伴う労働力人口の減少を食い止めるには、出生率の向上と女性の継続就業が必要。
教育によってその国の基本的な人間の能力がどこまで伸びたかを示すインデックスであるHDIは8位、その国の政治および経済への女性の参画の程度を示す指標のGEMは58位。⇒女性の労働力を十分に活かせていない。女性の参画を進められれば成長できる潜在能力を持っている。

しかし、現在女性が参画できていないのは、企業内にロールモデルがいないから。育児休業、時短や復職後の評価制度など制度づくりと共に、ロールモデルとなりうる女性管理職比率の目標を定めるなどしっかりした運用をしていくのも大切。

一方で、ロールモデルがないことによる優秀な人材の獲得・定着とモチベーション維持の危機は将来的には男性にも発生すると予想される。
それは、団塊世代の大量退職から10年、15年経過した時、介護休暇取得者が育休取得者数を増えると予想されるから。

今からワークライフバランスの取れる組織への変革をしておかないと、企業の継続性にも影響が出る。
限られた一部の育児中の社員のためではなく、男性を含めた全社員の働き方の見直しこそ必要。

つまり、現在24時間体制の企業戦士が8割、しかし時間当たりの生産性は低いような組織では、時間制約のある人はモチベーションダウンしている状態。それが10年後、何らかの制約を持った人が8割、2割は過労死寸前状態に。8割の人がモチベーションダウン。という状態に変化すると予想される。

それを、仕事内容・評価方法の見直しをした上で人員補充し、10年後でも多様な人材が能力発揮できる組織。に転換すべき。

マネージメントの意識を改革し、長時間残業の恒常化を断ち切る、休業・時短を経ても継続就業できる組織にすることで女性を採用・育成できる会社にする。

今後求められるマネージメントとは?
ワークライフバランスが必要な人はどんどん増えるということを念頭に置き、職場全体の仕事のやり方を見直すという積極対応。
限られた一部の人への福利厚生ではなく、経営戦略として企業の発展のための投資である
ワークライフバランスという「新しい報酬」により、個別のモチベーションを上げ、成果に導く。
自分自身のWLBを実践し、自己研鑽に励む。
大多様化時代に即した、新しいマネージメントスキルを身につけなければ生き残れない。

今後求められる働き方とは?
成果を上げて定時で帰る
時間さえかければ仕事ができる時代は終わった。
仕事しかしていない人は仕事ができない人

プレゼンテーション力を身につける
仕事の勝率を上げることが重要
勝率が上がれば、少ない時間で高い成果が出せる。

育児・介護中の先輩を支えるチームワークの働き方
明日はわが身のGIVE&TAKE

後輩を育て、信じて任せる
時間内で自分のできることとできないことの明確化。
全てを抱え込んで残業するやり方はもう通用しない。

組織の変革を待つよりも、自らの働き方を改革
自主的・主体的に働くことがWLBへの近道。

ライフが充実すれば、人脈・アイディア・スキルが得られて結果的にワークの質と効率が高まる。

ということでした。

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[2011/02/27 07:21] その他コメント(2)トラックバック(0)URLTOP▲

コメント

WLB

こんにちは。
ワークライフバランスのお話、とても参考になりました。
「今後求められる働き方とは?成果を上げて定時で帰る」
これを実践できたら素晴らしいですね(^^)

2011/02/28(月)21:54| URL | 水瀬 ケンイチ #JalddpaA [ 編集]

>水瀬さん

コメントありがとうございます。
そうですね。それができれば素晴らしいと思います。

私があまり意識していなかったのは、介護休暇・時短取得者数が育児休暇・時短取得者数をはるかに超える日が来て、このままの長時間労働をよしとする風潮では会社は立ち行かなくなるという点でした。

介護の場合、軽度の痴呆だったりする場合は徘徊や暴力などがよくみられるということで、介護者は力で抑え込む必要もあるとか。そうなると女性ではどうにもならず、男性が介護休暇を取らなければならないケースが多いでしょうね。

2011/03/02(水)08:19| URL | yb #- [ 編集]

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・メディア掲載履歴
「日経マネー 2014年7月号」(「1億円さん」に聞く 私はこうしてお金を殖やした) (2014/5)
「日本経済新聞 2013年3月6日付」(マネー&インベストメント面)(2013/3)
「BIG tomorrow 6月号」(お金に困らない生き方・稼ぎ方)(2011/4)
「日経マネー 2011年4月号」(幸せなお金持ちの習慣) (2011/2)
「内藤忍 お金の話をしませんか?」(日経マネームック)(2010/9)
「日本経済新聞 2010年2月15日付」(27面家計欄)(2010/2)
「日経マネー2009年10月号」(内藤忍さんコラム)(2009/8)
「しぶとい分散投資術」田村正之著(2009/2)
「日経ヴェリタス第43号(2009年1月4日発行)」(54面スマートライフ)(2009/1)
「日経マネー 2009年1月号」(自分年金1億円マニュアル)(2008/11)
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